はやひ研究所

haya"hi" Music Lab

矢代秋雄 01 - 交響曲

はやひの作曲家撰集 - 003 何もかんでも吹奏楽で音楽をかじりはじめてしまったので「交響曲」と銘打っても、それは吹奏楽版。記憶がかなり曖昧なんだが、たぶんはじめて聴いたのは(たぶん中学生のときで)習志野高校が演奏した矢代秋雄の「交響曲」で昭和時代のやつだと思う。なんでかというとCDではなく、まだレコードだった時代(悲)。 交響曲 (1958) Symphonie pour Grand Orchestre 第1楽章 Prélude:Adagio-Moderato 第2楽章 Scherzo:Vivace 第3楽章 Lento 第4楽章 Adagio-Allegro energico 吹奏楽だとほとんどが第四楽章だけを演奏するもんだから、どうしても全部聴きたい衝動は長く続き実現するのは大学一年の頃。部活で三善晃の「交響三章」をすることになって横浜の高島屋で買ったCDにこの矢代秋雄交響曲カップリングされていて偶然の遭遇。そのまま銀座まで出かけてこれまた偶然スコアを入手。本当は三善晃の交響三章のスコアを購入する予定だったのに、予算は矢代秋雄交響曲に使われてしまった。 現代日本の音楽名盤選 6 Victor VDC-5506 1983 20111211053716 渡辺暁雄指揮/日本フィルのライブ録音(1981)。もうどこにもジャケット情報も転がっていることもなく、リンクしたAmazonの画像データも自分の持っているCDのジャケットデザインとは異なっていて悲しい。この録音の良いところは第四楽章のAdagio maestosoに突入した時のハンパないTrpのビブラートです。絶対におすすめ。吹奏楽編曲版でこんな風に演奏するところは絶対にこの音盤を聴いているなというほど個性的な演出。 さらに手元にあるスコアもどことなく古めかしく、多分絶版じゃないかと思う。後述するけど現在はミニチュアスコアが入手可能で、この大きめの版は例のごとくオンデマンドで入手可能かもしれない。 Photo 裏表紙には昭和63年第三刷になっていて本体価格も5,400円となっています。 このスコアをもとに吹奏楽アレンジしたのも1993年なのでもうかれこれ18-19年ほど「も」昔。手元にその手書き楽譜もなく、おそらく演奏した高校に残っていることでしょう(はずかしい編曲で掘り返したくない)。 楽曲の説明は有名な曲だから、あらゆるところにごろごろ転がっていてるので割愛。でもやっぱり第二楽章は印象的。神楽のリズムにインスパイアされて書かれたスケルツォは6/8+(2/8+6/8)のリズムで統制され、素晴らしい管弦楽法で処理されエクスタシーを迎える。 第四楽章はホルンのFisのペダルトーンではじまり、これまた印象的なピッコロの金切り声とホルンの雄叫び。第一動機(H-F-Fis)から導かれた第一主題がこれまた粋で、はじめて持った携帯の着信がこのテーマでした。当時、僕の携帯からのこのメロディが流れると振り返る人が数多。ああこと人も関係者かと。 現在でもいろいろな音盤が入手可能だが、(現在入手できる中では)Naxosの録音が個人的には好きです(やっぱり先の音盤に個人的に勝るものはない)。 若干あっさり目かもしれませんが、ポイントをついていて、特に(マニアックですが)銅鑼の残響の残し方がそそります。 ■楽譜情報 Wikipedia情報 矢代秋雄 矢代秋雄 - 交響曲